1/13ﾍﾟｰｼﾞ目 ２３年前 （本編から さらに１８年前） 双方の幻想郷の 先代博麗の巫女が交わった そして… かような事は… 鏡の幻想郷の歴史においては… 滅多に無い機会であった これは… その者達によって綴られた 博麗乙夢の半生と 英雄達の過去を綴った物語である 鏡の幻想郷 博麗神社 ふぅ… ようやく掃除が終わったですね 昨日の… 時ちゃんと 導魔さんが慌ただしかったのは… やはりあの二人は恋人でしょうか…♪ 何か良いことが有りました と言うのが一目で分かるこの少女 彼女の名は博麗乙夢 鏡の幻想郷の 九代目の博麗の巫女だ 軍人としても… その名を響かせているのである 乙夢さんは今日も 元気どすなぁ？ まぁ、そうですねー♪ あ、そうでした 最近、このあたりで 物凄い女傑が居るんどすえ？ え？ 時ちゃんや 四季将たちじゃないのですか？ それを聞いた乙夢はキョトンとした すると… 参拝客は顔をしかめた それなら見た目で解るどす その方… あんさんみたいな 巫女服でしたよ？ へぇ… それは是非会ってみたいですね♪ 場所は？ 七草峠の中腹どすえー♪ 乙夢は… 参拝客の情報を元に 七草峠に向かった… 七草峠 中腹 そりゃ！ わぉ… あれは確かに凄いですね… 体重２トンはあろう 猛進熊を… 背負い投げで退治する 立派なスタイルをした巫女に 乙夢は感心の一声だった それもその筈だ 猛進熊は突進で鉄製の家を粉々にするという 馬鹿げた怪力の持ち主だ それも… 大人の猛進熊に 単身の女性である そこまでくると 最早 彼女の力は超人の域だろう 乙夢に気づいたのか 彼女が思いっきり叫んだ んー… 足りない！ もっと… 私を満たす相手は居ないの！ あれを倒してもなお… この方… あのー…？ ん？ なんだいお嬢ちゃん？ お姉さんは今… 凄い暇なんだけど？ その巫女は 乙夢に微笑みながら 丸太に座る その姿からも… 威圧感を感じられる ものすごい 力の持ち主ですね！ ああ… お嬢ちゃんは見てたんだね？ まぁ… まだまだ物足りないけどね… その巫女は 気だるそうにつぶやく 満足していなさそうだが… 貴方の名前は？ 乙夢はそんな巫女に 名を聞くと相手は即答してきた 私？ 博麗遊奈 しかない神社の巫女よ アンタは？ 博麗…？ 私以外にも 博麗の名を持った方が…？ 私は博麗乙夢です！ 遊奈の問いに 乙夢は… 元気に対応すると… 遊奈が首をかしげた ん？ 乙夢も… 博麗って名字なんだね？ まぁ… ここで会ったのも何かの縁だ 幻想郷以外に 知る場所も無いしさ… 案内してくれると 私も助かるよ！ 乙夢が首を傾げた え？ ここは幻想郷ですよ？ 遊奈も首を傾げる え？ 私の知る幻想郷には こんな場所や こんな熊は無かったよ？ そして… ハモるように… 二人の言葉は合わさった まさか… 異邦人？ 異邦人とは… この世界では… 外界の人間を指す言葉だ 時音曰く… 鏡の幻想郷に 異邦人が来るのは 本当にごく稀で… 幼かった乙夢からすれば 初めての異邦人である それは遊奈からしてもそうだった そして… 自分が異邦人である事も 彼女からすると初めてだった事を 誰が予想しただろうか やれやれ… 数日前に 昼寝をしてたら いつの間にか此処にいたしもしかして… 鏡写しの世界なのかなぁ… 遊奈がつぶやく これが鏡写しの存在なのか？ とも呟く声がする 鏡写し… ですか？ 乙夢は興味深そうに 聞いてみると 遊奈は… 続けてこう言った そうそう ここが幻想郷 私が住んでた場所も 幻想郷だし もしかしたら 鏡の中に… 放り込まれたんじゃないかな…ってさ？ 乙夢は… 混乱をしそうになったが 直ぐに我に返った 複雑ですね… だよね… あの… もしよかったら… 私の神社に泊まりますか？ えっ… 良いの！？ 私の神社… 一人暮らしですから へぇ… あれ…？ おかしいな… 涙が止まんないや… 遊奈が泣いてしまった そして彼女の涙の理由は 乙夢には良く解っていた… 貴方にも 大事な方が居るのですね？ まぁね… 鏡写しだから… 色々違うところも あるのかな？ 機械産業が発達して 新たなエネルギーや 科学魔法とかの ハイテクノロジーの時代ですよ？ どれこれも… 外界の用語であり 遊奈にとっては 聞き覚えのない単語である ハイ…テク…？ よく解んない… まぁ世話になるよ 乙夢 あ、はい！♪ … 似てるよ… アンタは昔の私に… 遊奈さん…？ 乙夢には見えていた 鏡からの友人の涙を そして… 遊奈と乙夢の共同生活の先に 何が待ち構えて居るだろうか… その答えは… まだわからない [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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