1/4ページ目 陽の光は頭上高く輝いている。 木々の木漏れ日はまるで季節を謳歌するようにキラキラと照り返し、土方の目に眩しく映る。 全てを吹き流すかのように柔らかく吹く風が頬を優しく撫でた時、強張った声音が耳に届く。 「それでは、近藤局長、土方副長。長らく、お世話になりました。 例え我が身が滅んでも、この志は誠の旗と共に・・・。」 全てを言い終えぬ間に、庭に座した男はその腹に深く刃を突き立てた。 「ぐ・・・っ!く・・・・ぅ・・・。」 僅かに苦しみに顔を歪めながら、男は刃を真横に引いていく。 切り裂かれた腹からは、溢れんばかりに赤い血潮が流れ出し臓腑が零れ散る。 「がっは・・・・!」 刃を突き立てた男から目を背ける事無く、土方は傍らに佇む斎藤へ声を掛けた。 「斎藤・・・楽に、してやってくれ。」 「・・・御意。」 一切の感情を消し去ったまま、斎藤はその冷たい刃を男へと振り下ろす。 ・・・断末魔すら消えたその場に、土方はいつものように立ち尽くした。 「副長、そろそろ身を清められて下さい。後の始末は、俺と山崎君にお任せを。」 「・・・ああ。頼む。」 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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