1/10ページ目 壬生、八木邸深夜。 新選組幹部が顔を揃え、密談を行っていた。 「いいか、今回の件は極秘中の極秘事項だ。」 十番隊組長、原田左之助が声を潜めて座する面々に言い聞かせる。 「当然だよね、もし相手にバレて逃げられちゃうと元も子もないし。」 いつもは他人事のような顔をしている一番隊組長、沖田総司も深く頷いた。 「前回の事があるからな。また俺達が外野のまま終わらねぇようにしねぇと。」 頭を使う事の苦手な二番隊組長、永倉新八も珍しく真剣な顔つきだ。 「けどどうする?相手の動きに予測は付け難いぜ?」 最年少幹部八番隊組長、藤堂平助は少々不安顔だ。 「前回と同じ失態を繰り返さなければいい。その為に皆で交替で見張るべきだ。」 普段は無口な三番隊組長までが積極的な発言に皆も大きく賛同した。 「そう言う訳だから、今回だけは野暮は言いっこ無しに頼むぜ土方さん。」 円陣を組む幹部とは、少し距離を置いて座っていた副長土方歳三に左之助が釘を刺す。 その言葉を受けて、土方も肩を竦めると渋面のまま小さく頷いた。 「いつもならそんな馬鹿はやらせねぇんだが、今回ばっかりは仕方ねぇ。てめぇらも男なら、覚悟決めて玉砕してきやがれ。」 半ば嘲笑うような激励に、一同はにやりと口の端を上げて答えたのだった。 深夜、そんな密談が交わされた翌朝。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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