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コバルトブルーはキラキラと
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 ひとまず小さく深呼吸をすれば和泉が俺の手を強引に引いて歩きだした。

「ちょ、おまっ...、」

 繋がれた手に、何してんだ、と聞けば和泉がヘラッと笑う。

「こんだけ人いんだからはぐれたら大変っしょ〜。」
「は、はぁ?お前みてぇなでかい奴見失うわけねぇだろ。つか、おま、周り、」
「ひっで〜。ま〜いいじゃんいいじゃん。みんな周りなんて見てねぇって〜。」

 俺の手を離す気はないらしい和泉は手を繋ぎながら前へ進む。
 俺はなんだかなぁ、と思いつつ繋がれた手を振りほどく気になんてなれなかった。

「相子ちゃんなんか食う〜?」
「ん?あ、あー…。」

 優柔不断な俺がすぐに決められるはずもなく俺は首を捻る。そうすれば和泉はあははっ、と笑った。

「相子ちゃん優柔不断だもんね〜。てきとうにブラブラしよ〜。」
「ん、...そうする。」

 口では手を繋ぐのが嫌だと言ってみせたけれど実の所繋がれた手が熱かった。ドキドキと煩い心臓の音が手のひらから伝わってしまいそうで少し怖い。

(つかよくもまぁ、こんな事が恥ずかし気もなくできるよな。イケメンの為せる業ってやつか。)

 ちくしょう、と心の中で呟いてみるものの火照る頬とドキドキと高鳴る心臓はおさまりそうもなかった。
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