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コバルトブルーはキラキラと
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「和泉のちょっとちょうだい。」
「いいよいいよ〜。間接ちゅーだね〜。」
「阿呆か。」

 やっといつもの調子の俺に戻りつつイカ焼きの列に並ぶ。
 繋いだ手をプラプラさせながら並んでいたけれどもはやまわりの目なんて気にならなかった。和泉の言う通りみんな祭りに夢中で俺らが手を繋いでいることなんて気にもとめていない。ならば俺がいくら気にしたって意味のないことなのだ。

「俺イカ焼き超好きなんだよね〜。美味くね?」
「確かに美味いよなー。」

 和泉とてきとうに会話をしていれば順番がきてイカ焼きを買う。そのまままた手を繋ぎ道の端まで歩いた。

「いただきま〜す。」

 イカ焼きを食べ始める和泉を見ながらこいつはタレを溢すんじゃないかと気が気じゃなくなる。なんというか和泉を見ているとこっちがハラハラしてしまうのだ。

(こーいう所がオカンとか言われるんだろうなぁ、)

 なんだか複雑な気持ちになりつつ頭をかけば和泉がこちらを見てからヘラッと笑う。そして俺にイカ焼きを差し出した。

「はい相子ちゃんあ〜ん。」
「はっ、はぁ!?」
「さっきちょっと頂戴って言ったじゃん。」
「え、いや、だからって、」
「ほれほれ。い〜からい〜から〜。早くあ〜ん。」

 早く、早く、と急かされて俺は思わず口をあける。そうすれば和泉はまた笑って俺の口の中にイカ焼きを運んだ。
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